「少年A」この子を生んで

父と母 悔恨の手記 「少年A」 この子を生んで…… (文春文庫)

父と母 悔恨の手記 「少年A」 この子を生んで…… (文春文庫)


この本を手に取ったのは
恐ろしい事件を起こした少年が
どのように育ったのか
どんな両親だったのか
単純に知りたいと思ったから。

読んでみて
結局何が少年を変えたのか
そもそもの本質なのか
両親は自分たちの何が少年をこのようにしたのか
最後までわからなかったんだなと感じる


親だからこどもの全てを把握している
というのは親の奢りであって
こどもは生まれた瞬間から
その子の人生を歩み始める

誰もこどもを犯罪者に育てようなんて思わない
普通に、人様に迷惑をかけず、自分で責任をもてる範囲でチャレンジしていってほしい
人並みでいいから幸せになってほしい
そうやって育てるのが大半かと思うし
きっとこどもも大半は普通に育っていくんだと思う


この本の両親は
本当に少年の異変に気づかず、
まさか犯罪を犯しているなんてつゆほども疑っていなかったという。
こどもを信じたい気持ちと、
なぜ、
という思い。


自分の気づかないところで
こどもが変わっていくこと
知らない部分が増えていくこと
その恐ろしさに震えた。
自分は
こどもを知っているのだろうか。
分かろうとしているのだろうか。
自問自答して悶々と悩むのでした…